歴史

おいしいお茶を遠方の方々にも

「ほうじ茶」は昭和初期に京都の茶商が考案されたお茶で,現在ペットボトル飲料にもなるほど私たちの身近なお茶となっております。お茶の保存技術が未だ発達していない当時,緑茶の茶葉がすぐに劣化し,遠方の場所ではお茶を飲むことができなかったそうです。そこでお茶を乾燥させて,名前の由来の通り「焙じる(ほうじる)」ことによって全国へとお茶を提供することができました。

特徴

豊かな香りと落ち着く芳ばしさ

ほうじ茶には他の日本茶とは違い,熱湯ですぐに淹れられる,カフェインが少なめ,ふんわりとした香ばしさが魅力となっております。その他にもほうじ茶には,以下のような効果があります。

1.胃腸の弱い方やお休み前にも

ほうじ茶にはアミノ酸の一種であるテアニンが含まれており,テアニンを摂取すると,脳がリラックスした状態となります。そのリラックス効果によって睡眠を促す効果や緊張を和らげる効果が期待されます。またカフェインや苦み成分のタンニンが高温で炒ることによって飛びやすくなるので煎茶に比べて刺激の少ないお茶となっております。

2.血行促進,冷え性の改善

ほうじ茶の香り成分であるピラジン類には,血管を広げることによって血流をよくする効果があります。血流を促進することから,冷え性の方にもおすすめできます。

3.食後の脂っぽさを洗い流せる

お茶に多く含まれるカテキンには脂っぽさを洗い流す作用があります。よく外食先で食後に提供される理由はさっぱりとした味わいとこのような効果があるからではないでしょうか。

製法

緑茶を高温で焼いて香ばしさを加えたお茶

ほうじ茶には原料にあまりこだわりがなく煎茶,玉露等どの茶葉でも高温で香付けをするとほうじ茶というお茶になります。
ほうじ茶には茶葉を利用したほうじ茶と茎茶を利用した茶葉の2種類があり,茎だけで作るほうじ茶は口に含むと優しい甘みが広がって,香りのさわやかな余韻を堪能することができます。いつも飲んでいるほうじ茶とは味が少し異なりますが,癖になる味わいとなっております。

淹れ方

アツアツのお湯で淹れるとさらにおいしく

ほうじ茶の選び方としてはいつどのように飲むかを考えていただくと

一.茶葉を急須に入れる

茶葉の量は一人当たり3g,ティースプーン1杯分が目安となっております。

二.沸騰したお湯をすぐに急須に入れる

一人当たり120~130mlの熱湯を急須に注ぎます

三.約30秒待つ

成分を浸出させるために待ちます。濃い味が好きな方はやや長めに待つとよいでしょう。

四.茶碗に廻し注ぎする

色や味の濃さが均一になるように廻し注ぎをします。